父親になったら見たい映画「ライオンキング」
実写版の映画化で盛り上がりをみせる映画「ライオンキング」
大人から子供まで楽しめる作品ですが、
子供の頃に見るのと大人になってから見るのとでは感じるポイントが違ってきます。
そこで世のお父さんにこそ見てほしいポイントと、グッと来るポイントをご紹介したいと思います。
【目次】
ムファサにみる理想の父親像
お前を失うかと思った
シンバが父ムファサの言い付けを破り、行っては行けないと言われていたプライド・ランドの外へ幼馴染のナラと出てしまいます。
そこでハイエナ達に襲われてしまい、危ない目に合います。
間一髪のところでムファサに助けられます。
その帰り道、ムファサに話があると言われ、2人で話すシーンです。
ムファサ
「言い付けを守れないのか」
「ナラまで危険な目に合わせたんだぞ」
「勇敢と向こう見ずは違う」
と決して怒鳴るわけでもなく、静かに諭します。
シンバもその威厳のある態度に泣きながら反省をします。
これこそ父親のあるべき姿だと思います。
子供を叱る時はただ怒鳴ればいいと言うわけではなく、何がいけなかったのかをちゃんと説明し、子供の事を思うからこそ叱るのだという事を伝える事が大事だと思います。
その後、シンバから「王様でも怖い時があるの?」
ムファサ「今日がそうだ、お前を失うかと思った」
というと2人はまたいつものような仲良し親子に戻ります。
この尾を引かない関係も素敵だと思います。
グッと来るポイント
過去は忘れ去る物なり
プライド・ランドを飛び出し深い悲しみにあるシンバをティモンとプンバーが励ますシーン。
プンバーの過去の恥ずかしい話をしながら楽しい歌に乗せてシンバを励まします。
仲間っていいなと思わせるシーンです。
そんなことを言うのは世界一のホラ吹き野郎だ
ティモンとプンバァと3人で星空を見上げて語り合うシーン、プンバーが「あのキラキラしたものは何だと思う?」
するとシンバが小さい頃に父ムファサから聞かされていた「偉大な王達が見守ってくれている」と言います。すると2人は大笑い『そんなことを言うのは世界一のホラ吹き野郎だ』と言われてしまいます。シンバも「そうだよな、馬鹿みたいだよな」と肩を落とし離れていきます。
シンバがこの言葉にすがるような思いが垣間見られ切なくなります。
また、シンバの様子に気づき
すぐにティモンが「俺たち気の触る事言ったか?」とシンバを心配するシーン。
この友人のちょっとした気持ちの落ち込みに気付く気遣いに友情の深さを感じ、ジーンときます。
導いてくれるって言ったじゃないか
シンバが星空に向かって叫ぶシーン、
小さかった時に父ムファサから言われた言葉です。「星を見よ。過ぎ去りし偉大な王たちが我らを見守っていてくれる」
心の拠り所をなくしたシンバは自分がどうすればいいか、わからなくなっていたので、小さい頃に言われたその言葉を信じて夜空を見上げるのですが何の導きもなく途方に暮れてしまいます。
その姿がとても切ないです。
お父上はお主の中に生きておる
ラフィキじいさんがシンバに、「お父上に合わせてやろう」と水辺に連れて来ます。
その水辺を覗き込んでシンバが言います。「これは違う、これは僕だ」するとラフィキじいさんが「よーく見ろ、お父上はお主の中に生きておる」
すると本当に父ムファサが夜空に現れてシンバに助言をくれます。
これは不思議な体験という事ではなくて、改めて自分と向き合った事で自分の中に生きていた父の事を思い出し、そこから自分でどうすればいいかを導き出したのだと思っています。
これは私たちにも言えるのではないでしょうか。亡くなった人達は皆、生きている人の心の中に生きている。
その人の事を誰かが覚えていてくれるのであれば、心の中で生き続けることができるのではないかと。
最後に
子供頃に見たときは楽しい映画という印象でしたが、大人になってから見た印象は泣ける映画でした。
特にムファサとシンバの父と子の姿に涙が溢れます。
威厳のある父親像、そしてそんな父親が大好きで憧れでもある息子。
父親とは、強くてカッコよく、規範を示す者「ライオンキング」には理想の父性が描かれていると思います。
それに加えてティモンとプンバァのコンビがまた楽しいので、
親子揃って楽しめる作品だと思います。